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話を合わせる為のヲタ課題図書? [読書]

昔、あるゲーム会社のBBSで、ヲタな人と話を合わせられる知識が身につく本を教えて
欲しいというスレッドがあって、それに皆さんが答えていたような記憶がある。
そのBSSはかなり多くの人が書き込みをするので、私も書いてあげようかと思ったの
ですが、その時には既にログに廻っていたんです。
ただ、そのログを読んだ時に、偉そうで申し訳ないのですが、「それは違うんじゃあぁ?」
と思った訳です。
それは、その時流行っていたジュブナイルっていうかライトノベルや漫画が列挙されてい
た訳で、確かに「話を合わせられる」けど、一過性の様な印象を受けたのですよね。

たかがオタクな世界とはいえ、それなりにお約束ってものもあると思いますし、拘れば
きりがない訳ですけど、私が学生時代、その筋の読書が趣味な方(私も含め)が読ん
でいた本ってのを挙げておこうかと思った訳です。
勿論、「課題図書」と書いているんで、結構ベタな本ばかりですが、若い方からすると
新鮮かもしれないですしねぇ。あ、理論的な本は省きますよ(宇宙論とか、そーいうの)。
キリがないので。

1.指輪物語
2.ゲド戦記
→ うわ、ベタベタで何の捻りもない!と思われるかもしれませんが、逆に言えば、
   本来のオタクの古典が最近になってようやく映画化されたという事です。
   もっとも、ゲド戦記は朝日のサイトにも「原作者がアニメを非難」と書かれていた
   ワケで、なんとも言いようがありませんが。どうするどうなる宮崎アニメ!
   指輪物語は言うまでもなく、ロード・オブ・ザ・リングの原作ですが、昔のオタには
   D&D(ダンジョン&ドラゴンズっていうテーブルトークのRPG)の元ネタであり、
   理解を深めるために読んでいたという流れです。
   昔のコンピュータゲーム雑誌(今とは全然雰囲気の違うコンプティーク)に、誌上
   テーブルトークRPGのコーナーがありまして、 「ロードス島戦記」の水野良さん
   などが活躍されていました。
   しかし、水野良さんって今の若い人達には、「ギャラクシーエンジェルの原作者」
   という認識なんでしょうか。スターシップオペレーターズならまだしも、当時のファン
   で今は非オタクになっている人が聞いたら、涙を流して悲しむか笑い転げるか、
   どっちかでしょう。

3.三国志(吉川英次版)
→ これもベタですがデフォルトで読んでないと話にならない系統です。
   いうまでも無く、ゲームで三国志に目覚めた人たちが沢山いるからですが、年
   代を問わずみんな読んでいるんですよね。
   オッサン達は「読書して偉い!」といいますが、ゲームの為の副読本なので・・・。
   正史まで読む必要は私は無いと思っていますが、出来れば諸葛亮死後の話も
   押さえておくべきなので、岩波の三国志なんかで補完すべきと思います。
   また、変にゲームの常識にとらわれると危険なので、PHP文庫なんかのビジネ
   スマン向けの三国志本を読むのをお勧めします。
   実名は敢えて書きませんが、諸葛亮死後に活躍するある武将がいるのですが、
   ・ゲームでは万能の能力値の優れた人物
   ・サラリーマン文庫では、無謀な戦争を繰り返したダメ人間
   と評価は真っ二つです。
   ヲタの論争もこういう話などいろいろありますので、適当に内容を理解するに留
   めましょう。ある武将は有能か?という話は良く出るネタです。
   ちなみに私は水滸伝の駒田信二さんの訳版の方が三国志より好きなんで。
   終盤、だんだん仲間がいなくなっていく梁山泊の豪傑達!泣けます。
   いづれこのブログに書くこともあるかもしれません。
   うふふ。

4.クトゥルー関係
→ 最近ですと、「デモンベイン」とかの元ネタにされていますが、元々はラグクラフト
  という方の独特の恐怖小説を中心として、いろんな小説家の皆さんが作り上げた
  神話体系です。やはりテーブルトークRPGの元ネタとして、ヲタな皆さんに親しま
  れている訳ですが、これもオタク内での論争があり、
   ・ラグクラフトの小説は人間の想像も付かない異形の神々としての恐怖を伝えて
    いるが
   ・以降の作家の作品は地・水・火・風の神々など俗なものにしてしまった
  っていうのがもっぱらで、
   ・前者をラグクラフト幻想宇宙年代記
   ・後者をダーレスのクトゥルー神話
  って言ってます。
  ただ、ダーレス等の小説の方が文書が平易で取っつきやすいのも事実なんです
  よねぇ。
  ちなみに昔から小説の入手は困難です。
  創元推理文庫のラグクラフトの代表的な話をまとめたもの以外は、ちょっと本屋に
  寄ったら売ってた!って感じではまず手に入りません。
  お求めやすいのは青心社の文庫本でしたが、今でも入手可能かは疑問。
  この前実家に帰ったら、親がブックオフに売ろうとしてたので、すかさず止めました。
  危ないったらありません。
  しかし、有名なヲタ文学なのに何でこんなに入手困難なのか?
  困りますよねぇ。

5.ムアコックの「エターナルチャンピオン」シリーズ
→ この言い方をすると、「何それ?」とヲタな人にも聞き返される事がありますが、
    ・エルリック
    ・エレコーゼ
    ・コルム
    ・ホークムーン
  って聞いたら、とりあえず「エルリック」は聞いたことがあるのではないかと思いま
  す。エルリックに関しては、一般的に「ダークヒーローの祖」ってよく言われますが
  虚弱体質なのに、ストームブリンガーっていう剣の力で颯爽と活躍します。
  今の人からすると、「良くあるダークヒーロー」という感じかもしれませんが、冗談
  抜きにヲタの古典といえます。
  ですが、私が好きなのは、
    ・エレコーゼ
    ・ホークムーン
  の方なんです。
  エターナルチャンピオンの名の通り、永遠に戦う役割を担った戦士という訳で、各
  シリーズに共通して、
   ・エターナルチャンピオン
   ・その従者
   ・秩序か混沌の力を持ったアイテム
  が必ず登場しますが、エレコーゼはその流転する記憶を持っている唯一の人物
  という辺りが泣けるんですね。
  ホークムーンに関しては、最後に4人のチャンピオンが集って話が進む「ブラス城
  年代記」の主役なので、思い入れがあるという感じです。
  
それにしても書いてて思いましたが、入手難になっている本って多いですよね。
数年前にも、海外共同制作で「ヴァンパイアハンターD」が映画化されまして、昔読ん
でなかったもので、小説を読み返そうとおもったら、買えなかったような感じでしたし。
あ、主題とは逸れますが、上記の海外共同制作の「D」はかなりイケてます。
声優は外人(日本語吹き替え版もありますが)で、字幕。
天野喜孝さんのキモカッコイイキャラの再現もなかなかのものです。AvexからDVDが
出てます。

いづれにしても、ヲタを知りたければ上記の本を先ずは読んで見てください。
4.と5.の一部は書籍の入手からハードルがあろうかとは思いますが。
でも、最近のメイド喫茶に夢中になる方々は、この手の昔ながらの「純血のオタク」で
は、既に無いのかもしれませんが。
うっふん。


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